2010年8月19日に利用開始
2010年9月11日 20時17分~21時16分(日本標準時)
準天頂衛星初号機「みちびき」 発射の模様を生中継!
*日程は天候等により予告無く変更する場合があります
打ち上げ中継終了後は、ぜひこちらのアンケートにお答え下さい!
【準天頂衛星初号機「みちびき」 概要】
カーナビやGPS(*1 )機能がついた携帯電話の普及によって、人工衛星を使った測位情報は私たちの暮らしに欠かせないものとなりました。けれど都市部や山間地では、高い建物、山などが障害となって人工衛星からの測位信号が届かなかったり、反射波によって大きな誤差がでたりして、道に迷ったりすることもたびたびありました。こうした状況を解消するのが準天頂衛星初号機「みちびき」です。
準天頂衛星システムは、日本のほぼ天頂(真上)を通る軌道を持つ人工衛星を複数機組み合わせた衛星システムで、常に1機の人工衛星を日本上空に配置することができます。人工衛星がほぼ真上に位置することで、山間部や都心部の高層ビル街など、GPS衛星の電波が測位を行うために必要な衛星数が見通せない場所や時間(*2 )においても、準天頂衛星の信号を加えることによって測位ができる場所と時間を拡げることができます。
「みちびき」は、準天頂衛星システムの初号機として、GPS補完・補強に関する技術実証・利用実証を行います。
準天頂衛星システム計画
準天頂衛星システムの開発計画は、まず第1段階として準天頂衛星初号機「みちびき」によりGPS補完・補強に関する技術実証・利用実証を行います。第1段階の結果の評価を行った上で、初号機を含めた3機の準天頂衛星によるシステム実証を実施する第2段階へ進む計画です。JAXAは関係研究機関と協力して高精度測位実験システムの開発、準天頂衛星バスシステムおよび追跡管制システムの整備、運用を行うとともに、システム全体の取りまとめを担当します。
高精度測位実験システム
高精度測位実験システムは、測位信号の発生、送信などの搭載系と、測位を行うために必要な準天頂衛星の軌道・時刻を推定するモニター局やマスターコントロール局などの地上系から構成されます。
この実験システムには次の機能があります。第1に、準天頂衛星に現在近代化されつつあるGPSと同様な測位信号を放送する機器を搭載して可視性を高めることです( GPS補完)。第2に、地上局で生成した測位補正情報や利用可否の情報などを測位信号と併せて放送し、高精度で信頼性の高い測位を可能にすることです( GPS補強)。また、独自に設計した測位信号の放送や、測位精度を高めるために必要な実験機器を搭載して軌道上実験を行い、将来の衛星測位システムに必要な技術を修得します。
衛星測位システムは、これまで測地・測量やカーナビなど幅広い分野に利用され、私たちの生活に無くてはならないものになっています。準天頂衛星を利用した高精度測位実験システムの研究により、将来の衛星測位システムの利用の更なる拡大につなげていきたいと考えています。
くわしくは「みちびき特設サイト」をご覧下さい。